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Prostate Cancer ?

前立腺がんの基礎知識

日本人男性が一番罹患しやすい
「前立腺がん」とは?

前立腺は、男性だけにある生殖器のひとつで、精液の成分を作るなどの働きをしています。クルミほどの大きさで膀胱の真下にあり、膀胱から出た尿道が中を貫いています。この前立腺に発生した悪性腫瘍を「前立腺がん」といいます。
現在、前立腺がんは「日本人男性が一番罹患しやすいがん」です。かつては、「日本人はかかりにくい」とされていましたが、患者数の増加が著しく、2015年に罹患数が年間約10万人となって以来、男性では胃がんを抜いて第1位となっています5

図4
ご存知ですか?
前立腺がん、50歳をすぎたら
検査の対象年齢!

前立腺がんの患者数は、50歳すぎから増え始め、60代半ばから大きく増加。高齢になるほど罹患率は高くなります。前立腺がんは、男性であれば誰でも発症する可能性がありますが、発症のリスクを高める要因の1つに遺伝的な要因も指摘されています。特に、父親や兄弟に前立腺がんを発症した人がいる場合、発症のリスクが2~5倍程度高くなると報告されています6。早期発見するためにも、該当する方は40歳を過ぎたら、一般的にも50歳を過ぎたら検査を受けることが推奨されています。

図5
初期には自覚症状がないからこそ、
定期的な検査が大切

前立腺がんは、初期には自覚症状がほとんどありません。自分で気がつけないために、治療の機会を逃してしまいがちなのが、前立腺がんの特徴の一つ。初期でがんを発見するためには定期的な検査を実施する必要があります。

図6
生存率から知る、
早期発見の大切さ

がん全体の5年生存率は66.4%ですが、前立腺がんは早期のステージ1から手術が難しいステージ3まで、いずれの5年生存率もほぼ100%です。しかしながら、ステージ4(転移がみられる状態)になると5年生存率は5割程度に下がります7。つまり、他の部位へ転移する前に適切に対応していくために、早期発見が大切なのです。

早期発見のカギ!
「PSA検査」とは?

PSA検査とは、前立腺がんの腫瘍マーカーで、血液検査で行われます。PSAとは(Prostate specific antigen)の略で、日本語では「前立腺特異抗原」と言います。PSAは前立腺特有の酵素で、がん、細菌感染などによる炎症症、加齢に伴う前立腺肥大症がある人の血液中にでてきます。
前立腺がんであれば、ごく早期の段階でもPSA値に異常が現れます。他の検査法に比べて精度が高く、前立腺がんの早期発見には欠かせない検査となっています。
ただ、数値が高いからと言って、必ずしもがんとは限りません。PSA値を手がかりに、さらに検査を進めていくことが必要です。

検査は
採血をするだけ。

PSA検査は、採血するだけで簡単に終わります。血液検査で早期発見が可能なのは、血液のがん以外のがんでは、前立腺がんだけです。一般的には、前立腺がんが急増し始める50歳をすぎたら、また、血縁者に前立腺がんの経験者がいる方は40歳をすぎたら、1年に1度は、検査を受けることが推奨されています8

※PSA検査は前立腺がんと確定するものではありません。

PSA検査は
どこで受けられる?

検査を受けるには、大きく分けて「病院・診療所で受診する」「人間ドック・健康診断のオプション検査として受診する」「自治体の検診で受診する」の3つの方法があります。


「病院・診療所で受診する」
主な診療科は泌尿器科などになりますが、
現在かかりつけ医のある方は、先ずは主治医に相談してみることをお勧めします。


「人間ドック・健康診断のオプション検査として受診する」
人間ドック・企業の健康診断の一般的な血液検査の項目に、
PSA値の測定は含まれていないので、基本的には自分から希望して受ける
「オプション検査」で受診します。


「自治体の検診で受診する」
お住まいの自治体によっては、地域住民を対象に「前立腺がん検診」を実施している場合があります。制度の内容は自治体によって様々ですので、お住まいの自治体へ問い合わせることをお勧めします。


上のどの検診方法も、自覚症状がない場合は自費診療となります。人間ドック・健康診断
などのオプションで受ける場合の費用はおおむね2,000円~3,000円。自治体検診は、無料で受けられる地区や、一部自己負担を設定しているところもありますので、ご自身の加入する健康保険組合や健診受診機関、お住まいの自治体に問い合わせてみましょう。

Management

監修

横浜市立大学附属市民総合医療センター

泌尿器・腎移植科 教授 上村博司先生